ゴミの問題

日本のゴミ焼却施設の数は世界一

食と密接に繋がっている環境の問題について考えるとき、

忘れてはならないものがゴミの問題です。

一般家庭から出されるゴミの多くは、調理で出る生ゴミ、残飯、商品の包装紙、容器、ビニール袋などです。

生ゴミなどの可燃ゴミは、ゴミ焼却場で燃やされ、灰は埋め立てて処分されます。

京都大学環境保全センター(現国立環境研究所)の調査資料によると、

日本は諸外国に比べてゴミを埋め立てるのではなく焼却する割合が高く、

ゴミ焼却率は約74%にもなります。

この数値は、ドイツ約25%、オランダ約23%、アメリカ16%、カナダ約5%などと比べると非常に高いことがわかります。

*各国のデータは数値把握時である1991〜1993年のもの

ゴミ焼却施設の数も日本の4倍近いゴミを排出するアメリカの10倍以上もあり、

日本は世界的にも突出して多くなっています。

 

日本の空き缶、ペットボトルのゴミは世界一

自動販売機の普及に伴い、日本では膨大な量の空き缶が出されています。

缶ジュースなどの空き缶の数は年間約370億本にも及び、その半数がゴミとして捨てられています。

ペットボトルも20億本以上、乾電池は25億個が捨てられています。

この数値はアメリカとほぼ同レベルですが、

アメリカは人口が日本の約2倍、国土の面積は25倍もありますから、

単位面積あたり、1人あたりの空き缶、ペットボトルのゴミの量は断トツで世界一といえるでしょう。

なお、これらの空き缶のうち6割近くはリサイクルして再利用されているものの、

私たち消費者が利便性ばかりを重視した生活をしている結果といえます。

 

有害物質ダイオキシン類

日本の場合、ダイオキシン類の排出量のうち90%がゴミや産業廃棄物の焼却の際に発生していると推定されています。

特に、ゴミの分別がしっかり行われず、塩素を含むプラスチック製品や塩化ビニールなどのゴミが、

適切な管理がされていない施設で焼却されるとダイオキシン濃度が高くなる恐れがることも報告されています。

また、水分を多く含む生ゴミも燃焼を不安定にし炉内の温度を下げ、

ダイオキシンが発生しやすくなるといわれていますので、

生ゴミは十分に水分を切ってから出すようにしましょう。

また、人の体内に取り込まれるダイオキシン類のほとんどは食べ物からと推定されています。

土壌や水、大気など食べ物が育つ環境を守るためにも、

私たち一人ひとりがゴミや環境汚染の問題に関心を持ち、

物を大切にして再利用やリサイクルを心がけ、

ゴミを減らしていくことが大切です。

 

ゴミの処理にかかる膨大な費用

毎日の生活から生じる大量のゴミを処理するためには莫大な費用がかかります。

もちろん、その費用は私たちの税金で賄われることになります。

1年間に日本で排出されるゴミの総量は約5,000万トンで、その処理費用は年間2兆円近くにもなります。

4人家族で考えると、1家庭から出されるゴミの量は年間約1.5トン。

その処理費用は6万円以上にもなります。

また、このままゴミを出し続けると、大半のゴミ処理場で処理能力の限界を超えてしまうことが懸念されています。

もし、ゴミ処理場がいっぱいになり、ゴミ収集がストップしてしまったら、

あっというまに街はゴミで溢れかえってしまうでしょう。

ゴミの量を各家庭で少しでも減らすよう、すぐにでも取り組まなければならない状況です。

そして、ゴミの減量化は、環境への負荷を小さくするだけでなく、

大切な税金の有効活用にも繋がるのです。

 

家庭でできるゴミの減量化

家庭でできるゴミ対策としては、ゴミを減らすことです。

過剰包装などはやめ、不要なもの、ゴミになるものは家に持ち帰らないようにします。

そして、賞味期限切れなどで食べ物を簡単にゴミにしないことも大切です。

生ゴミは単にゴミ収集に出すのではなく、コンポスト容器を使って堆肥づくりに活用すれば、

ゴミの削減に繋がるだけではなく、園芸などでの化学肥料の購入も抑えられます。

ゴミ削減政策の一環として、コンポスト容器等の購入費用の一部を援助している自治体も増えています。

ゴミをきちんと分別して出すように徹底することも大切です。

例えば、古新聞や雑誌はきちんと資源ゴミとして出せば再生されますから、

可燃ゴミとして出すことのないようにしましょう。

また、不要になったものをすぐに捨てるのではなく、

再利用できそうなものがあればリサクルへ出したり、バザーなどに出品して、

有効活用を図るようにしましょう。

また、家具などの耐久消費財は修理するなどして、

長期間使っていくように心がけましょう。